
やたらとアドバイスしたがる人っていますよね?
会社の同僚や後輩、部下だけにとどまらず、友だちにパートナー、果ては何かの交流会や勉強会で出会った初対面の人にまで、アドバイスをせずにいられない。
その場所に、自分よりも詳しい人がいたとしてもお構いなし。
先日も、とあるセミナー後の交流会で、講師を差し置いて、持論を述べている人がいました。
皆、講師の考えが聞きたくて、講師に質問しているのに!
きっと「良いことした!」と思っているのだと思うけれど、そう思っているのは本人だけ。
私は聞かれてもいない場所でするアドバイスは、「クソバイス」だと思っています。
自分が気持ちよくなることに相手を利用していない?
どこでも、誰にでもアドバイス。
勝手に相手を占う人、カウンセリングする人もいます。
頼んでもいないのに、「あなたは◯◯な人だから〜」とか「えっ、何でそんなことするの?だから、うまくいかないんだよ」とか言われたら、イライラしません?
私はイライラするし、大きなお世話だと思います。
デリカシーがない人なんだなとも思います(笑)
起業している方なら、「この人のサービスは、絶対に買わない!」と心に誓います。
なぜなら、勝手にアドバイス(勝手に占い、勝手にカウンセリングetc・・)とは、
自分が気持ちよくなるために、相手を利用する行為
だと思っているから。
スピリチュアル好きな人がよく使う「エネルギーバンパイア」です。
「そんなことない。私は相手のためを思ってアドバイスしている」という人もいるかもしれません。
でも、それは、単なる言い訳で、単なる詭弁でしかないですよ。
勝手にアドバイスを始める人は、相手の話は聞いていませんし、相手のことを考えてもいません。
相手のことを考えていたら、そもそも聞かれてないのに、勝手にアドバイスをする、なんてことはしないはずなのです。
「ねぇ、私ってこんなことまで知っているんだよ」
「ねぇ、聞いて!私って、すごいでしょ?」
と言いたいだけなんです。
素直に「私、すごいでしょ!」と言うならまだしも、他人を使って自分自慢をする。
最高に格好悪いしダサいですよ。
ひとりよがりなアドバイスは、相手から考える力も奪う
そうは言っても、会社の後輩や部下の仕事のやり方が、どうにもまどろっこしいんです。私がアドバイスした方が、早く正確に終わります。
という人もいるかもしれませんね。
ええ、分かりますよ。だって、私自身が「クソバイスの女王」でしたから。
自分のやり方が正しい!と思い込んでいたから、部下や後輩にそれを押し付けていたこともあります。
でも、いつもいつも、あなたがアドバイスをしていたら、部下や後輩は、いずれ『考えられない人』になります。
なぜなら、考えてもムダだから
人って面倒くさいことはやりたくないんです。基本的に楽をしたい生き物。
だから、考えなくていいなら考えない。
いつも誰かが「こうやって」「ああやって」と言うなら、それに従っていた方がずっと楽なわけです。
あなたは、部下や後輩を「考えられない人」にしたいのですか?
きっと、考えなくなったら、こう言うよね
「私の部下(後輩)は、全然自分で考えようとしないんだよ。私たちの頃は、自分で考えないと上司から怒られたよね」って(笑)
いや、それ、あなたが「考えられない人」を作り上げたんだよ。
本当に「できる人」はむやみにアドバイスはせず、気軽に聞ける雰囲気をつくる
私が知っている、いわゆる「成功者」や、できる上司は、皆さん、むやみにアドバイスをしたりしません。
それは、きっと「求められていないアドバイスほど、無意味なものはない」と知っているからだと思います。
その代わり、「分からなかったら、いつでも聞いていいよ」という雰囲気は作っています。
よく、「何でも聞いていいよ」と言うわりに、実際に聞いたら不機嫌になる人がいますが、そんなことはありません。
聞いたら、しっかりと教えてくれます。
その教え方も、答えだけを教えるのではないの。
「どうしてそうなるのか」という理屈も教えてくれるし、ヒントだけを与えて「あなたはどう思う?」と考える訓練をさせてくれたりもする。
ただ、答えだけを与えたら、「『考えない人』になる」ということを知っているんだよね。
「いつ、聞いてもいいよ」という態度でいたら、アドバイスが欲しい時には、相手から聞きにきますよ。
もし、どう見ても困っているはずなのに、何も言ってこなくてヤキモキしているなら
「大丈夫?どこかで詰まってる?」と聞いてあげたら良いです。
昔、どう見ても困ってるよね・・という、入社したばかりの部下がいたのですが、全然聞きに来なくてね。
どうやら私の席に来るのが、緊張するんだなということに気づいたの。
(私の席は、社長と役員に挟まれた真ん中だった)
だから、私が彼女のところに行って、「何だか、詰まっているみたいだけど、どこか分からないところがある?」と聞くようにしたの。
そうしたら、「ここが分かりません」とか「これは誰に相談したらいいですか?」と質問するようになり、最後は、私が声をかけなくても、自分から相談に来るようになりましたよ。
人は、きっかけを作ったら、ちゃんと自分で行動できるようになるんですよね。
求められていないアドバイスを繰り返すほど、いざというときに聞いてもらえない
もし、「あっ、私、いらないところでアドバイスしているかも」と気づいたら、今すぐにやめてください。
周りに「私が勝手にアドバイスを始めたら、注意してね」と伝えておくのも良いですね。
求められていないのに、勝手にアドバイスをする人は、どんどん周りから敬遠されていきます。
「あの人、何か言うと、すぐにアドバイスしようとするから、何も言わないでおこう」なんて言われかねません。
仕事の場において、こんな風に思われたら、やりにくくなりますよね。
交流会の場などで、求められないアドバイスをして、「あの人とは関わりたくない」と思われたら、クライアントを逃すことにもなるかも。
自分の話を聞いてもらえなくなる・・ということは、本当に大切な時にも聞いてもらえないってこと。
全然良いことないですよね。
アドバイスは、聞かれた時にだけしましょう。
これ、リアルの場面だけでなくSNSでもそうですよ!