
雑誌で紹介される「出来る女の時間割」って、どうして揃いも揃って、予定がビッシリなんでしょうね。
朝は4:00とか5:00とかに起きて、出勤時間まで予定がいっぱい。時々は朝活にも参加。
会社ではすぐに仕事ができるように、通勤時間にメールを全部チェック。
もちろん、仕事中も会議やら外出やらで、分刻みのスケジュール。
アフター5は「自己啓発」ためにスクールや習い事へGo。
仕事の繁忙期や、今が踏ん張り時ならわかりますが、1年中、こんな状態だと疲れちゃいそうです。
本当は違ったとしても、雑誌としては「できる女」はスケジュールびっしりであって欲しいという気持ちがあるのでしょう。
でもさ、この「できる女はスケジュールびっしり」という認識が、そもそも違うんじゃないの?と思うのです。
で、こんなことをつぶやきました。
バリキャリでも、ワーキングマザーでも、どちらでそうなんだけど、雑誌の「できる女性の時間割」って何であんなに、予定ビッシリなんだろう。「予定ビッシリ=できる女」っていう設定をするから、疲弊する人が増えるし、こんなの出来ないってなるんじゃないか。
— 古賀ちぐさ@ワークスタイルコンサルタント (@LibertyWoman2) January 22, 2018
私の周りのできる女性は、スケジュールがいっぱいになり始めると、スケジュールに余白を作ろうと意識しています。
決して、パンパンに埋めよう!なんてしません。
私もクライアントには、「余白を作って!余白!!!!」と伝えます。
「予定ぎっしり=あちこちから求められている=できる女」は大きな勘違いですよ。
やることリストを作るよりも、「やらないこと」リストを作ること
本当にやることがいっぱいで、スケジュールが埋まるのよ!と思う人もいるかもしれないですね。
そういう人にオススメなのが、「やらないことリスト」作成です。
やることリストは作る人が多いけれど、やらないことリストを作る人って少ないですよね。
忙しい、忙しいと言うけれど、それは本当にやらなければいけないこと?
実は、「やらないければいけない」と思い込んでいるだけで、実際にはやらなくても支障はなかったりしない?
以前、こんな話を聞いたことがあります。
その方は、ある支店の営業部長。いつも「やること」がいっぱいで、部下にも山ほどの指示を出していたんですって。
それぞれの部下にそれぞれ山ほどの指示を出しているから、忘れないようにとデスクの上に大きなカレンダーを用意して、全部書き込んでいたそうです。
部下から「そんなに言われても無理です。もっと自分たちのペースでやらせてください」と言われても無視。
「これはやるべきことだから」とドンドンやることを追加していったそう。
ある時、部下が卓上のカレンダーに書かれた指示を消している現場を発見。
当然、部下を烈火のごとく叱責して「いつから、こんなことをしてたんだ!」と問いただしたところ、何と「半年前から」と言われたそうです。
しかも、発見した部下だけでなく、他の部下たちもこっそり消してたんですって(全部鉛筆で書かれていたので、消しゴムで消せた)
そう、半年間、ただの一度も部下が消していたことに気づかなかった。
そして、消されていたところで何も困ったことが起きていなかった。
営業部長さんは、自分のしたことを反省したそうですよ。
「本当に必要かどうか」を考えもせず、「やるべき」と思い込んで、自分だけじゃなく部下にも負荷を掛けすぎていたって。
それからは本当に必要なことだけを書くようにしたと言ってました。
きっとね、同じような状態になっている人も多いんじゃないかな。
でも、やらなくていいことが山ほど詰まった「予定がいっぱい」は、本当に「できる女」なんですかね?
私は違うと思うけどな。
本当にできる女は余白を作ることが上手
スケジュールに余裕がないとき、実は気持ちまで余裕がなくなっていないですか?
いやいや、逆に「やってやろう!」という気持ちになって、テンションが上がります
という人もいるかもしれません。でも、それずーっと続けられる?
そして、もし、新しいチャンスが来たらどうする?
無理やり予定をこじあけて、そこに詰め込む?
それとも、「あぁ、残念」とチャンスを逃す?
限界まで引っ張ったゴムをさらに伸ばそうとしたら、切れますよね。
パンパンに膨らませた風船をさらに大きくしようとしたら、割れますよね。
それと一緒です。
いつもいつも予定をパンパンに詰め込んでいる人は、どこかでぷっつりと糸が切れて燃え尽き症候群になりやすいです。
もしくは、余裕がないことにイライラし始めて、周りに八つ当たりを始めます。
新しいチャンスが来ても、予定がいっぱいで掴むことができないから、どこかで成長が止まります。
できる女性は「パンパンに予定を詰めること」の弊害を知っているんですよね。
だから、あえて余白を作るのです。
1日単位で作るのが無理なら、1週間単位で考える。
繁忙期や踏ん張りどころで1週間単位で考えることが難しければ、1か月単位で考える。
一番大事なところで力を発揮するためにも、余白は絶対に必要です。
いきなり、長時間の余白を作ることが不安なら、1時間でも30分でも、何なら5分でも、10分でも。
あなたが、無理なくできるところから初めてください。
「予定がビッシリ=できる女」という呪縛から逃れよう
できる女性の時間割特集で、どんなに予定ビッシリが、できる女性と紹介されていても、その呪縛からはさっさと抜けよう。
その呪縛にとらわれて、あなたが疲弊したら元も子もないですよ
そもそも、「できる女」の定義って何でしょうね?
私のクライアントが「できる女」になりたいです!って言ったら、確実に「うん、あなたにとって、できる女ってどんな人?」って聞きます。
あなたにとって、「できる女」の定義は何ですか?
そして、その定義のような女性に本当になりたいのですか?
雑誌の特集に煽られて、雑誌が提示する「できる女」像に振り回されちゃダメだよ。
“自分らしく”働くって、できる女になることでも、予定をビッシリ詰め込むことでも、雑誌の◯◯特集に出てくるような働き方をすることでもないからね。
自分に合った働き方を見つけたいと思ったら、ぜひ頼ってくださいね。