
会社生活の中で、人間関係が一番の悩みだと言う人、とても多いですよね。
私も上司との関係がうまくいかず、突発性難聴になったり、ケンカして会社を辞めたり。
お姉さまがたに嫌われて仲間はずれにされたり(相手にしないでいたら、途中で飽きたみたいだったけど)
部下を上手に育てることができず、部下との関係がギクシャクしたり。
仕事に支障が出ないような関係構築ができるようになったのは、ここ数年です。
それでも、時折例外はあります。
20年以上も社会人として働いていて、空気を読むことに長けていても、こんなもんです。
だから、「会社での人間関係がうまくいかないのは、自分に足りないところがあるからだ」って悩む人たちを見ていると
「そんなことないよ」と言いたい気持ちになります。
そもそも、人間関係において「これをやったら、誰とでも絶対にうまくいく」という万能薬はありません。
なぜなら、人はそれぞれ全然違う価値感を持っているから。
似たような価値感の人はいても、「自分と全く同じ」という人はいないはず。
10人いたら10通り、100人いたら100通りの価値感があるのに、その全てに対応できるテクニックがあったら、それこそ世紀の大発見です。
人間関係がうまくいかないと、どうしても万能薬や、今すぐ効く特効薬を求める気持ちになるけれど、そんなものはない。
割り切ることで、少しは楽になるんじゃないかな。
そうはいっても、職場の人間関係は、少しでも良い方がいいですよね。そういう時は、こんなことを意識してください。
- 上司(部下、同僚)との関係がうまくいかないのは、自分のせいだと責めないこと
- 上司(部下、同僚)との関係がうまくいかないのは、相手のせいだと責めないこと
- 「きっとこうに違いない」という勝手な思い込みをやめること
上司(部下、同僚)との関係がうまくいかないのは、自分のせいだと責めないこと
マジメな人&自信なし子ちゃんに多いのですが、相手とうまくいかないのは、自分に至らない点があるからだ・・と落ち込む人、いますよね。
自分自身を振り返った時、「あぁ、これは私が悪かったな」と思うことがあるなら、それは気をつけた方がいいですね。
でも、どう考えても何日考えても、自分がどうすれば良かったのか分からない。
色んなことを試しても、なかなか関係が改善しない。
周りの同僚に聞いても、「うーん・・・」と言われる。
そんな時は、自分を責めるのはやめましょう。多くの場合、あなたのせいではありません。
自分が悪いんだと責め始めると、どんどん相手と関わることが苦痛になります。
「また怒られるんじゃないか」、「また機嫌を損ねるんじゃないか」そうやってビクビクすればするほど、相手との関係は悪化します。
なぜなら、相手にその反応が伝わるから。
さらに、自分を責め続けることで、確実にストレスは溜まっていくので、心身のバランスを崩していきます。
心身のバランスを崩すと、物事をマイナスに捉えることが多くなるので、いつもだったら気にならないことも、気にかかって悩むようになります。
こうなると普段はしないミスをしたりして、人間関係だけではなく、仕事にも支障が出るようになります。
そうなる前に、自分を責めるのはやめましょう。
「あの人はそういう人」と割り切ることって大事です。それは、怒りを抑えなさいとか、気にしないようにしなさいとかではありません。
怒りって刺激に対する反応だから、怒りが出て来るのは仕方ないです。
そういう時は、トイレの個室に入って「あぁ、ムカつく!!!!」と気の済むまで悪態をついてください(笑)
ひとしきり悪態をついたら、「私は悪くない!私を責める必要はない!」と呟けばOKです。
上司(部下、同僚)との関係がうまくいかないのは、相手のせいだと責めないこと
自分は悪くないんだから、相手が悪いんだ!
相手が変わればいいんだ!!!
と思う気持ちはよくわかりますが、これも違います。
相手を責めると、一瞬は気分が良くなりますが、人間関係がよくなることはありません。
もっと上司がこうだったらいいのに・・・
もっと部下がこうだったらいいのに・・・
私も昔はよく言っていましたが、自分自身が部下の立場も上司の立場も経験して思うことは、「どっちの立場であっても、それぞれの立場で悩んでいる」ということ。
サイコパスでもない限り、普通の上司は部下とは良い関係を築きたいと思っていますよ。
部下とどう接していいか分からなくて悩んでいる管理職、たくさんいますから。
「きっとこうに違いない」という勝手な思い込みをやめること
自分も責めず、相手も責めず、だったらどうするの?って話ですが。
人間関係がうまくいかない大きな理由のひとつが、自分の価値感で相手を見ているということ。
「きっとこう思っているに違いない」
「普通はこうするから、これが当たり前」
この思い込みが、すれ違いを生むんですね。
日本には「あうんの呼吸」という言葉ありますが、何十年も連れ添ったご夫婦ですら、なかなか「あうんの呼吸」にならないのに、会社でのお付き合いしかない相手と「あうんの呼吸」になれという方が無理です。
だから、言わなければ分からないし、聞かなければ分からないのです。
どっちが正しいとか間違っているとかではないですよ。
ただ、「違う」だけなのです。
確かに空気を読むのが得意な人はいます。
そういう人は、さらりとその場にあった振る舞いが出来たりします。
でも、空気を読めないから悪いわけではありません。
空気を読むのが苦手な人が、無理して空気を読もうとするから、うまくいかないし、自分自身も疲れてしまうのです。
だったら、最初から無理せず聞きましょう。
「空気を読むのが苦手だから、どうすればいいか教えてください」って。
空気を読むのが苦手な人がいたら、「あいつ空気読めない」って言わずに伝えましょう。
「こういう時は、こうしてくれると嬉しい」って。
人間関係は、石を積み重ねるみたいにコツコツと構築していくもの。
だから、万能薬や特効薬はないのです。それを求めるから苦しくなるんですよ。
そうそう、最後にひとつ。
もし、「ここで健全な人間関係を構築するのが無理」だと思うなら、そこから去るというのも、ひとつの方法。
どこかにしがみつく必要はありませんよ。