「入社してすぐに子どもができる=迷惑」という考え方って古くない?

採用担当者や育成担当者にとって、採用した人が短期間で辞めてしまうのは、とっても悲しいですよね。

人をひとり採用するには、費用も時間も労力もたくさん掛かります。

採用した人がすぐに期待した以上の成果を出せる・・・という確率はそんなに高くないので、多かれ少なかれ教育やサポートなどにも時間と費用が掛かります。

 

すぐに辞める可能性がある人は採用したくない

できるだけ長く勤務して欲しい

 

と思う気持ちは、私も採用担当者、育成担当者として仕事をしてきたので、よくわかります。

 

だけど、「入社して1年程度で子どもができるのは迷惑だから、採用を躊躇する」というのは、どうなのかなと思います。

採用担当者がそう思っていなくても、「入社してすぐに子どもができる=迷惑」という風潮が、組織の中にあるのであれば、それは変えていかなくちゃいけないんじゃないかしら。

 

そんな事を「よし」としていたら、よい人材なんて採用できないし、優秀な人材が定着しないのでは?と思います。

辞めるリスクは誰にでもある

そもそも入社してすぐに辞めるリスクがあるのは、結婚している女性だけじゃないですよね。

「子どもができる」以外にも、会社が合わない、仕事がイヤだ、メンタル不調も含め病気になった、などなど色々な理由があるわけです。

 

1年以上もの時間と手間とお金をかけて採用する新卒社員だって、3年以内に30%は退職し、中には数ヶ月で辞めていく人だっています。

 

辞めるリスクがあるのは、結婚している女性だけではないのです。

若かろうが歳を重ねていようが、結婚していようがしていまいが、男性だろうが女性だろうが、誰だって「えっ?そんなにすぐに?」と思われるようなタイミングで辞める可能性があるんです。

 

それなのになぜ、「子どもを授かるかもしれない女性」だけを「すぐに辞めるかもしれないから迷惑」だというのでしょう?

おかしいですよね。

 

すぐに辞めるかもしれないリスクを考えたら、正直なところ、誰も採用なんてできないですよ。

 

大丈夫だと思った人がすぐに辞めてしまった・・なんて当たり前のようにあるのですから。

サポートする人が大変なのは、誰が辞めても一緒

『子どもができてすぐに辞められたり、産休に入られたりしたら、サポートする人が大変』

 

という話もよく聞きます。

うん、それはそうですよね。

 

サポートする人たちが「なんで、私ばっかり」と感じるのは、その通りだと思います。

だけどこれも、別に「子どもができた女性」のサポートだけが、大変なわけじゃないですよね。

 

誰が辞めたってサポートする人は大変です。

だとしたら、やるべきことは業務を効率化したり、仕事の棚卸しをしたり、マニュアルなどを作って誰でもできるようにしたり、サポートする側の負担を軽減する事では?と思うのです。

組織の風土を変えなければ、よい人材は定着しない

「子どもがすぐできるかもしれない」という事に対して、人事は気にしていなけれど、社員の中に抵抗を示す人がいる、ということもあるかもしれません。

 

もしもそうだとしたら、組織の風土を変えていく必要があるのでは?と感じます。

 

なぜ、そういう風土が出来上がったのか

なぜ、「すぐに子どもができるかもしれない女性」に対してだけ迷惑だと考えるのか

 

そこには何かしらの理由があるはずです。

その理由をきちんと明らかにすることが大切だし、明らかにした上で組織として、その風土をどう変えていくのかを考える必要があります。

 

もちろん「変えない」という選択肢もあります。

ありますが、これからどんどん労働人口が減っていく中で、「入社してすぐに子どもができる=迷惑」と考える会社には、よい人材は定着しないのでは?と思います。

 

だって何年働けばいいの?

その年数働いたら、迷惑だとは思われないの?

いや、もしかしたら影では迷惑だと思われるかも・・・

 

と不安に感じる要素はたくさんありますから。

だったら、別にこの会社じゃなくてもと思われる事だってありますよね。

「辞めない前提」ではなく「辞めるかもしれない前提」で考える

終身雇用が当たり前で、一度入社したら長期間働くことが「よし」とされた頃なら、「入社してすぐに子どもができるかもしれない女性=迷惑」という考え方は、仕方がなかったのかもしれません。

 

だけど今やそんな時代じゃないですよね。

トヨタの社長ですら「これからは終身雇用は難しい」と発言しているぐらいですから。

 

だとしたら、「辞めない前提」で採用や育成を考えるのではなく、「辞めるかもしれない前提」で採用や育成、組織作りを考える必要があるんじゃないかな。

 

  • 短期間で辞めたとしても、一定以上の結果を出してもらうには?
  • サポートする人たちの負担を少しでも軽くするには?
  • 短期間で子どもができても、戻ってきたいと思われ組織を作るには?
  • 休職後、復帰したときにスムーズに業務に携われるようにするには?

 

などなど、考えることはたくさんあるはず。

 

私の個人クライアントの多くは、結婚していて、これから子どもが欲しいという人が多いです。

でも子どもが欲しいから仕事はそこそこで・・と思っているかといえば、全然そうではなくて。

 

仕事に対しての意欲はすごく高いし、実際に結果を出している人ばかり。

そんな女性たちを身近で見ているので、「入社してすぐに子どもができるかもしれない女性=迷惑」という理由で、優秀な人材を見過ごすのは、すごくもったいないと感じているのです。

 

これからは、どんどん会社に縛られる時代ではなくなるはず。

そんな時代において「入社してすぐに子どもができるかもしれない女性=迷惑」という考え方、私は古い考え方だなと感じるのですが、どうでしょうか?

 

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