
昨日、仕事に想像力や読解力が大事だよ。そのためには、小説を読むのがオススメだよと書きました。
そうしたら、Twitterでこんなコメントをいただいたんです。
ハイパー共感!
そして大人になってから活字に触れるような人は、その想像力を鍛える読書が本当に「訓練」たるから読むのがつづかなくなってしまい、やめてしまいがち
小さい頃から本を歯磨き感覚で読んでる人との想像力の差はいつまでたっても埋められないと、想像してみる https://t.co/DsLIyA3Dwg
— はま寿司コラ🌓 (@nazoaka_com) May 23, 2018
なるほど。
私は子どもの頃から、本を渡せば何時間でもおとなしくしていられるほどの本好きだったので、活字を読むことに慣れていない人が「訓練」だと思ってしまうことは分かりませんでした。
うん、うん、「訓練」と思ってしまったら苦痛ですよね。
そして、そんな状態で想像力を養え!と言われたところで、無理ですよね。
でも、仕事において想像力は、絶対に持っていた方が良い能力。さて、どうしましょう。
本を読むことが苦手な人は、最初から無理して本を読もうとしなくても良いと思います。
目的は「本を読むこと」ではなくて、「想像力を養うこと」と「語彙を増やすこと」
語彙を増やすには、やっぱり本を読んだほうが良いのだけれど、想像力を養うのは、本でなくても大丈夫です。
写真や絵を鑑賞したら良いのですよ。
何を伝えようとしているのか、物語を考えてみる
最近は、絵画を使ったビジネスセミナーが開催されるほど、絵画とビジネスは切っても切れない関係になっています。
絵画は、言葉での説明がない分、想像力を高めるのにうってつけなのです。
やり方は簡単。
自分が好きだなと思う絵を見て、何を伝えようとしているのか、何を描いたものなのかを考えてみるのです。
- いつ頃の時代に書かれたものなのか
- どんなシチュエーションなのか
- (人物であれば)どんな気持ちでいるのか
- この絵の続きがあるなら、どんな場面が描かれるのか
もちろん、それぞれの絵には画家の意図があります。
でも、いったんそれは無視してください。自分が思ったとおりに考えてみればOK!
その後で、画家の意図や絵の背景を調べてみるといいですね。
そして、もう1回考えてみる。
画家の意図や絵の背景はどの部分に、どんな風に表現されているのだろう?
作者はどうして、この絵を書こうと思ったのだろう?
自分はこの絵のどんなところに惹かれるのだろう?
今は、美術館もたくさんありますし、色んな美術館を回って想像を巡らせてみるのも、良いですね。
写真や音楽でも同じことができるはず。
文字を読むことが苦手な人は、絵画や写真、音楽で想像力を養ってみてはどうでしょうか?
考えたことを「言葉」にしてみる
絵画や写真、音楽を見たり聞いたりして想像したこと、考えたことは「言葉」にすることが大事。
言葉にしないと語彙は増えないからね。
その時は、自分が一番好きだと思った作品について、第三者に話してみる。
そして、「面白かった」「すごかった」「キレイだった」「感動した」以外の言葉を使って、分かりやすく伝えてください。
きっと、自分の語彙の少なさに愕然とするから(笑)
自分が語彙が少ないなーと気づいた時がチャンス!
その時にもう一度、本を読むことにチャレンジしてみてください。
自分の考えたこと、感じたことを伝えるには、どんな言葉や表現が一番シックリくるんだろう?という視点を持つと、本を読むことが少し苦痛でなくなるかもしれません。
できるだけ情報量が少ないものの方が想像力は鍛えられる
想像力を鍛える、想像力を養うのに、マンガや映画はダメですか?と聞かれそうですね。
ダメではないですが、個人的には上級者編ではないかと思っています。
なぜなら、マンガは絵が、映画は映像がありますよね。
自分で想像力を働かせなくても、色や音、背景などが分かるから、どうしてもそちらに引っ張られてしまうんです。
小説も挿絵はありますが、基本的には文章だけで成り立っているので、自分で想像できる範囲が大きいです。
行間に込められている思いや感情なんていうのもありますからね。
絵画や写真、音楽は小説より、さらに情報が少ないです。
だからこそ、色んなことを想像できるのだと思います。
先日、私がTwitterでフォローしている方が、こんなことをつぶやいていたのです。
美術館で絵を見ながら、なんでこの絵を描こうと思ったのか、何を表現しようとしているのかとか考えるじゃない。それは想像力を鍛えるから仕事にも活かせるのに、何故ビジネスマンって投資としての収集はするくせに、絵自体は見ないよねって思っていたから、昨年話題になった時に今更!って思ったのよw
— *kaoru (@kaoruchy) May 20, 2018
まさにこれ!
今は、とにかく情報の多い世の中で、特に考えたり想像したりしなくても、簡単に答えが得られた気になってしまいがち。
でも、考えない、想像しないを繰り返せば、考える力や想像する力はどんどん衰えていきます。
考えない、想像できない人で、本当に仕事がデキる人って、残念ながら私は思い浮かばないのです。
考えなくても想像しなくても、何とかなってしまうからこそ、人よりも一歩先を行く、頭ひとつ抜け出すなら、考える力や想像する力を養う必要があるんですよ。
今週末は、本が好きな人はお気に入りの小説を片手にカフェや公園へ
本が苦手な人は、美術館や写真展へ
想像力をはたらかせに出かけてみてはいかがでしょうか?