
どんな働き方であっても、自己肯定感ってすごく大事で、自己肯定感が低すぎると物事はなかなかスムーズに進みません。
例えば、会社の中でチャレンジングな仕事のオファーがあっても、自己肯定感が低いと「私にこんな難しい仕事はできない」と尻込みしてチャンスを逃したり、「こういうところがすごいね」と褒められても、「いえいえ、私なんて◯◯ができないので」と卑屈になってしまったり。
これでは、組織の中で頭ひとつ抜けることも、稼ぎ続ける力をつけることも、なかなか出来なくなってしまいます。
私のセッションでは、クライアントの悩みを解決するのに、自己肯定感のアップが必要不可欠だと思えば、まずはそこから取り組んでもらうことにしています。
でも、自己肯定感を高めるって、なかなか時間がかかるんですよね。
なぜなら、今まで生きてきた、ながーーーーい年月をかけて「自分自身」は形成されているわけで、自己肯定感の低さも過去の色んな経験から作られてきているから。
長い年月をかけて作られたものが、たった数週間で変わるはずがないのです。
少し上がっては戻り、また少し上がっては戻り・・・
まさに「三歩進んで二歩下がる」を繰り返しながら、ちょっとずつ変化をして定着していきます。
だから、土台作りをサポートしているクライアントには、「早くて3ヶ月、通常6ヶ月、長いと1年以上かかるよ」と話をしているのです。
ところが、
たった1日(数時間)で自己肯定感上がります
このセミナーに出るだけで、あなたは変われます
というような謳い文句のサービスが巷には溢れていて、それに飛びつく人たちがとっても多い。
でもね、急激に上げた自己肯定感は急激に下がっていくんですよ。
急激なダイエットをすればリバウンドしやすくなる
たった1日で自己肯定感って上がるのでしょうか?
その場限りなら上げることは可能です。いわゆる「自己啓発系」と呼ばれるセミナーは、そうしていますよね。
色んなテクニックを使って参加者の気分を上げ、心を動かし、「私ならできる!」「私ってすごい!」と思わせる。
セミナー参加後は、もしかしたら万能感にあふれるのかもしれません。
でも、それは麻薬を打っているのと同じ。
麻薬の効果が切れれば、「どうせ私なんて」という思考が頭をもたげてきます。
ダイエットを思い浮かべてみてください。
断食などの無理なダイエットをすると、一時的に体重はガクッと減りますよね。
「結婚式でドレスをキレイに着たいから」
「彼に水着姿を見せたいから」
ある一瞬だけ、痩せた姿でいたいなら、それでも良いのかもしれません。でも、多くの場合は、一瞬だけ痩せたいわけではなく、ずっとその姿をキープしたいわけですよね。
それなのに無理なダイエットをして、急激に痩せた時ほどリバウンドも早い。
そして、急激に痩せる→リバウンドする→急激に痩せる→リバウンドするを繰り返すと、どんどん痩せにくくなっていきます。
自己肯定感もこれと同じです。
麻薬のような刺激で、自己肯定感を急激に上げれば上げるほど、振り子の法則でドーンと落ち込みます。
そして、それを繰り返すと「もうこんな思いはしたくない」「どうせ私はダメだ」という気持ちがどんどん強くなり、最終的には自己肯定感を上げることを諦めてしまうんですよね。
急激に変化させたものは、どこかに歪が出るということです。
小さな変化、小さな成功体験を積み重ねること
ではどうするの?という話ですが、やっぱり「小さな変化」や「小さな成功体験」を積み重ねることなんですよね。
自己肯定感を上げていくのに、「できない自分もそのまま受け入れる」必要はあるけれど、いきなりやると、たいていは「できない自分」にフォーカスしていくので、まずは「できること」を探す練習をしてもらいます。
意外だと言われるけれど、私自身、元々は自己肯定感は高くありません。
特に会社員を辞めた直後は、
会社員を辞めた私は、なにひとつ持っていない
会社員を辞めた私には、なにひとつ価値がない
この思いが強烈に湧き上がってきて、しばらくの間、毎日泣いてばかりいました。
その時に、毎日「できたこと」をノートに書き始めたのです。最初は全然書けなくて、それでまた落ち込んだりしたのだけれど、少しずつ書けるようになってきて、書けることが増えてくるのと反比例するかのように、「私には価値がない」という思いが少しずつなくなってきました。
クライアントにも同じように、日々の「できたこと」を発見して、ノートに書いてもらうようにしています。
これは仕事でも同じこと。
つい大きな仕事を成功させることに目が向いてしまうけれど、いきなり大きな仕事を成功させることはできません。
それに大きな仕事も、分解すれば小さな仕事の積み重ねなんですよね。
だから、まずは小さな仕事での成功体験を持つこと。
- 1ヶ月前にはできなかったことが出来るようになった
- 今までなら「できない」と思っていたことを「やりたい」と思えるようになった
- 1時間かかっていたことが40分で出来るようになった
全部、「できたこと」であり、成功体験です。
「できたこと」や成功体験は、他人と比べる必要は一切ありません。比べるのは過去の自分自身です。
もがいている人ほど「急がば回れ」の気持ちが大切
悩みが深かったり、もがいていたりする人ほど、早く何とかしたい!という気持ちが空回りして焦って失敗しがちです。
自己啓発セミナーをジプシーする人は、ある種の典型だと思います。
繰り返しになるけれど、急激に上げた自己肯定感は、何かの拍子に急激に下がっていきます。
そしてそれを繰り返すことで、どんどん自己肯定感は上げにくくなります。
ダイエットも少しずつ痩せた方が、リバウンドしにくいですよね。
それと同じ。ちょっとずつ変化をすることで、それが当たり前になっていきます。
だから、悩みが深い人、もがいている人ほど、「急がば回れ」の気持ちが大切なんですね。
焦らずコツコツやっていきましょう!
キャリア作りは、土台づくりがとっても大事。
自己肯定感を上げて土台をしっかり作っていきたい方は、いつでも相談にいらしてください。
土台づくりからキャリア作りまでトータルでサポートしていきます。