
昨日、Twiiterで仲良くしてくださっている、上野理恵さん(@rie_ueno_r)とSkypeでおしゃべりしたんですね。
その中で、こんな話になったのです。
どんな話を聞いたとしても、結局、自分の都合の良いようにしか、解釈しないんだよね。
同じことを聞いても、受け取れない時は、全然受け取れないよね。
逆に同じことを伝えても、「何でそういう受け取り方をする?」と思うことだってあるしね。
そう!人は自分が受け取りたいようにしか、受け取りません。
それは自分自身の状態にもよるし、相手との関係性によるところもあります。
自分がどんな風に物事を受け取るクセがあるのか、それを知ることは「自分らしく」働くためにも大事なことなんですよ。
人は、誰しも自分のフィルターを通して、相手の話を聞いている
「客観的に物事を見ているし、相手の話を聞いている」
そう思っている人もいるかもしれませんね。
でも、残念ながら、それは幻想です。人は誰しも自分のフィルターを通して、相手の話を聞いています。
例えば、あなたが注意を受けたとします。
尊敬している人や好きな人から注意されたとしたら、「そうか、自分がわるかったのかもしれないな」と反省するけれど、苦手な人やキライな人から言われると、「そんなことない!」と否定したくなりませんか?
私は否定したくなります(笑)
冷静になった後なら、「私が悪かったかな」と反省できるんだけど、言われた瞬間は無理です。
とっさの感情はコントロールできないですから。
例えば、朝からウキウキしている時と、イヤなことがあってテンションが落ちている時、同じことを言われても受け止め方って変わるでしょ?
普段ならスルーできることが、引っかかてしまうこともある。
もし、本当に自分のフィルター通さず、客観的に見たり聞いたりできるなら、いつどんな時も、誰から言われた時も、同じ言葉なら同じように受け止められるはずですよね。
どんなフィルターを通して、相手の話を聞いている?
人が誰しも、自分のフィルターを通して相手の話を聞いているなら、自分自身がどんなフィルターを通しているか知っていますか?
もちろん、その時々で通るフィルターは変わります。
変わるけれど、だいたいのパターンってあるのよね。
例えば、私は基本的に、物事をネガティブに重たく受け止める傾向があります。
「話を聞く」というのとは少し違うけれど、Twitterを見てても、自分が書いたツイートの上に、誰かのちょっと否定的なツイートがあると、私の脳内ではこんな風に妄想が進行します。

きっと、私のツイートに対して、こんな風に思っているんだよね。
(別に私のツイートをRTしているわけでもなく、“たまたま”私のツイートの上に、そう読み取ることも「できる」ツイートが投稿されただけ)

あんなこと書かなければ良かったかな。どうしよう。非常識な人だと思われたかもしれない
(だから、“たまたま”なのです。でも、私の中で妄想はさらに爆発する)

やっぱり、書かなければ良かった。でも、これで削除したら「あっ、削除なんてしてダサい」って思われるかも・・・
ちょっと大げさに書きましたが(笑)
でも、何かイヤなことがあって、テンションが下がっているときは、こんな風にひとりで勝手に落ち込んでたりします。
例に出したのはTwitterでの話だけれど、リアルで会話をする時も、私の物事の捉え方は、これに近いですね。
でね、私は、自分が「ネガティブに重たく」、「妄想たっぷり」というフィルターを通して、物事を聞くというクセを知っています。
知っているから、「あぁ、またか・・」って思えるんですよね。
この「自分が持っているフィルターを知る」ってすごく大切なんですよ。
自分のフィルターを知っているから、対処することもスルーすることもできる
さっきも書いたとおり、私はネガティブな妄想たっぷりフィルターを通して、物事を聞くことが多いわけです。
それを知らなかった頃は、いちいちドーンと落ち込んで、夜も眠れないほど悩んでたんですよね。
でも、それが「私のフィルターである」ということを知ってから、眠れないほど悩むことは、ほとんどありません。
どうしてか?
「あぁ、またか・・」と思えるようになったことがひとつ。
もうひとつは、自問自答するようになったから。
例えば、さっきのTwitterの例で言うと、誰かのツイートを見て、私に対して否定的な見方をしていると捉えたわけです。
「本当にそうなのかな?どこにも私に対するツイートだとは書いてないよ?」
「私を否定していると思っているけれど、それって事実?そう思った根拠は何?」
「仮に私に対する否定だったとして、それで私が困ることって何かある?」
「もっと他の捉え方ってないかな?」
それに対して、ひとつひとつ自分で答えを出していくのです。
咄嗟に出て来る感情や思いを否定する必要はないし、そこに蓋をする必要もないですよ。
だって、出てきちゃうものは仕方ないし。
そうではなくって、出てきた感情が通り過ぎたら、ゆっくり考えてみるのです。
私のクライアントは、セッションで必ずこれをやります。
「本当にそう?」
「その根拠って何?」
「もし、もうひとりの自分が遠くから眺めているとしたら、何ていう?」
「他の捉え方ってできる?」
もしかしたら、その場では、辛いとか悲しいとかムカつくとか、そんな感情のままかもしれないです。
でも、それはそれでいいんですよ。
「あぁ、今は辛いんだなー」「今はムカつくんだなー」と受け止めればいいだけ。
少し時間がたって、改めて考えてみたら、「そうか!」と思うこともたくさんあるしね。
これを繰り返していくと、自分のパターンも分かってきます。
どんな時に落ち込みフィルターが発動しやすいとか、怒りフィルターが発動しやすいとか。
私の場合は寝不足のときと、仕事がうまくいかないとき。
この2つのときは、確実に落ち込みフィルターがフル回転しますね。
だから寝不足が続いているなーと思ったら、なるべく早めに解消するし、
不運にもフィルターが発動したときも、「あぁ、寝不足だからね。必要以上にネガティブにとらえているな」と受け止めることもできます。
自分が持っているフィルターを知らないことで、必要以上にイライラしたり、落ち込んだりするのって、すごくもったいない。
その結果、誰かを見下したり、逆に自己否定に走るのもよろしくない。
「自分らしく」働くためには、ステップを踏むことが大事なのですが、その一番最初が
自分の物事の捉えかたのクセ(フィルター)を知ること
ですからね。
あなたはどんなフィルターを持っていますか?まずは、それを知ることから初めてみてください。
昔の私のように、フィルターに振り回されてしまっているなら、振り回されない自分を作っていきましょう。