私のクライアントは、管理職を目指す人、管理職ではないけれどリーダーシップを発揮して、チームを引っ張っていきたいと考えている人たちが多いです。

 

そんなクライアントと話をしていると、しばしば聞かれるこんな不安。

 

「管理職やリーダーになると、失敗しちゃいけないような気がして不安です。もし、失敗したらどうしたらいいですか?」

「できない人だと思われるのが、すごく怖いです」

 

そうだよね。

管理職やリーダーって、何でも出来ないといけないイメージがあるよね。

 

いつも先頭にたって皆を引っ張って、どんな困難なことがあっても絶対に弱音を吐かない。

仕事は当然、誰よりも出来るし、相談すれば何でも答えを教えてくれる。

この上司についていったら、絶対に失敗もしないし間違いもない。

 

多かれ少なかれ、頭の中にある「理想の上司像」ってこんな感じなんじゃないかな。

だから、現実を見た時に「うちの上司は・・」と言いたくなるし、自分がそう言ってきた分、逆に自分が言われるかもしれない立場になった時に「どうしよう」と不安になるのだと思います。

 

でも、ハッキリと言いますが、こんなのは幻想です、幻想。

転職も多いし、20年以上組織で働いているから、色んな上司と仕事をしましたが、上記のような理想の上司には1回も出会ったことはありません(笑)

 

「この人と一緒に仕事が出来てよかった」という上司は、何人かいます。

とても感謝していますし、その上司たちに出会わなければ、多分今の私はいなかったと思います。

思いますが、その方たちが「理想だったか?」と言われれば、全然違います。

どちらかというと、「あぁ、もう!!!!!!」と思ったこと数知れずです。

 

自分の頭の中にある「上司とはこうあるべき」「リーダーとはこうでなければいけない」は全部捨ててください。

 

そうやって、「理想」を握りしめれば握りしめるほど、

部下から見た時には「良い上司」「一緒に働きたい上司」からは遠のいていきます。

 

大事なことは、失敗しないこと、いつでも完璧であることじゃありません。

率直に自分の思いを伝えること、知らないことを知らないということ、そして、間違った時には「ごめん。自分が悪かった」と謝れることです。

 

失敗する管理職よりも、失敗を恐れて動けない管理職の方が能力は低い

 

管理職やリーダーは失敗してはいけない。

 

なぜか、多くの人たちが持つこの幻想。

もし、「失敗しないこと」が管理職やリーダーの条件なら、多分、誰も管理職にもリーダーにもなれないはず。

 

ちょっと考えてみてください。

天才だと言われるスティーブ・ジョブズでさえ、たくさん失敗しているし、1度はAppleを追い出されてもいますからね。

スティーブ・ジョブズほどの人じゃなくても、管理職やリーダーになってから、1度も失敗していない・・という人、周りにいますか?

 

きっといないと思いますよ。

それなのに、なぜか自分自身に対しては「失敗してはいけない」「間違ってはいけない」と思い込む。

不思議ですね。

 

特に今の時代は、1年前、場合によっては数ヶ月前の常識が非常識に変わってしまうこともあるほど、変化のスピードが激しいです。

 

「あの時はあの方法で良かったのに・・」ということが、ザラにあるってことですね。

そんな中、「失敗してはいけない」なんて幻想を持っていたら、何ひとつ行動できなくなります。

 

私は失敗しない管理職よりも、失敗を恐れて、新しいことにチャレンジできない管理職の方が能力が低いと思っています。

 

もちろん、行き当たりばったり、何も考えずに手当り次第・・というのは違います。

でも、「こうする」と決めて、まずはやってみる、チャレンジしてみるというのが、これからの管理職に求められるものだと思いますよ。

 

「失敗したらイヤだから新しいことはやらない」

「今までもこの方法でやってきたんだから、リスクを取ってまでチャレンジする必要なんてない」

 

こういう管理職やリーダーと一緒に仕事をしたいですか?

私はイヤです。だって、そんな管理職やリーダーの元で、自分が成長できるとは思えないですから。

 

できない人だと思われてもいい。できる部下に権限を委譲すれば良い

 

できない人だと思われたくない

 

この気持ちも分かりますよ。

できない人だと思われたら、部下からバカにされたり、部下にナメられそうですよね。

 

でも、全く何もできない人を管理職やリーダーにするほど、会社は見る目がないんでしょうか。

 

もし「Yes」だとするなら、そもそも、ずっとそこにいるの?を考えた方が良いかもしれません。

多くの場合、何もできない人が管理職やリーダーになることはありません。

 

必ず、管理職やリーダーにするだけの理由があるんですよ。

それは仕事の能力が高いというだけではありません。

「仕事の能力が高いか低いか」はとても目立つから、それだけで判断してしまいがちだけれど、管理職やリーダーの素養って、そういうことじゃありません。

 

名監督が、いつでも名選手だったわけじゃありませんよね。

逆に名選手が、必ず名監督になれるわけでもありませんね。

 

人の良さを見抜いて、適材適所ができる

人を上手に育てられる

チームのやる気を高めて、「頑張ろう」と思える環境をつくれる

 

ほんの一例ですが、どれも管理職やリーダーに必要なことです。

自分が苦手なこと、できないことがあるなら、素直にそれを認める。そしてできる部下にお願いしたら良いのです。

 

その時は、ただ作業をお願いするのではなくて、権限も委譲すること。

「あなたに任せるよ」ってことです。

 

自分ができないのに、権限だけを握りしめるからバカにされるんです。

そして、勉強しない、理解しようとしないからナメられるんです。

 

権限は握りしめちゃダメ。委譲できる権限はどんどん部下に委譲しましょう。

そして、ちゃんと理解しよう、学ぼうという姿勢は見せてくださいね。

 

ただし、技術職の場合は「自分より技術力が下の人は認めない!」という人も一定数いるので、ちょっと当てはまらないかもしれません。

 

一番ダメな管理職は、自分の否を素直に認めて謝れない人

 

管理職は間違ってはいけない

管理職は失敗してはいけない

管理職は「できる人」でなければいけない

 

どれも違います。

大事なのは、間違わないことでも、失敗しないことでも、「できる人」であろうとすることでもなく、間違ったり失敗したり、できなかった時に「ごめん。自分が悪かった」と自分の非を認めて謝れること。

 

これが一番大事です。

 

でも、残念ながら謝れない管理職やリーダーがとっても多い。

テレビのワイドショーを見ていてもそうですよね。何か不祥事を起こした時に、あれこれ言い訳する人の何と多いことか!

 

自分の非を認めて謝れない人に、付いていきたい、一緒に仕事をしたいと思う人はいません。

謝るってそんなに難しいことかな?と思うけれど、やっぱりこれが根っこにあるんだよね。

 

管理職は間違ってはいけない→間違っちゃいけないのに、間違ってしまった

管理職は失敗してはいけない→失敗してはいけないのに、失敗してしまった

管理職は「できる人」でなければいけない→「できる人」でなければいけないのに、そうではなかった

 

それを認めたら、管理職やリーダーとして失格だ。だから、必死で誤魔化そうとするのです。

完璧であろうとして、かえって部下からそっぽを向かれるって意味ないよね。

 

間違っても失敗しても、できないことがあってもいいから、自分の非があったら素直に認めて、「ごめん。自分が悪かった」と謝れる管理職やリーダーを目指してください。

 

もちろん、同じことは二度繰り返さないようにするのは、当然ですよ!

 

 

役職が上がるほど、責任が重くなるほど、相談できる人が少なくなります。

自分ひとりで抱えてパンクする前に、いつでも相談にいらしてくださいね。

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