女性活用推進が進められる中、雑誌やWebなどでも「働く女性インタビュー」を目にする機会が増えてきました。

でも、インタビューを読むたびに、心の中がモヤモヤしてスッキリしない。

なぜだろう?と考えてみると、メディアに取材される女性って「話題性」に溢れているんですよね。いわゆるスーパーウーマン。

もちろん、スーパーウーマンの記事を読んで「私も頑張ろう!」と思える人も、たくさんいると思います。

 

ただ私は、スーパーウーマンじゃなくて、もっと身近にいる等身大の女性の話を聞いてみたいと思ったのです。その方が、もっと身近に感じてもらえるんじゃないかなと。

そこで、新しく始めた試みが『等身大で働く女性のインタビュー』

 

「そうそう、そういうことで悩むんだよね」

「そっか。そうやって乗り越えてきたのか」

「あー、今、私も同じことを感じているな」

 

インタビューに応じてくださるのは、ごく普通の(と言ったら失礼なのかな?)等身大で働く女性たち。

読んでくださる方が、身近に感じてもらえるような内容を掲載していきたいと考えています。

 

第1回目は、私のクライアントでもある、化粧品会社に勤めるMさん

管理職を目指して奮闘しているMさんが、どんなことに悩み、どんなチャレンジをしているのかを聞いてみました。

 

ゲームを攻略するような感覚で楽しかった営業時代

M.Iさん(30代)

金融総合会社から化粧品メーカーへ転職。社会人9年目

 

─はじめに簡単な自己紹介と今の仕事内容を教えてください

2010年に新卒で前職に入社し、今、社会人9年目です。

3年前に転職して、今は化粧品会社で店頭に並ぶ販促ツールの企画、作成、課内全体のチーム作りや、人材育成などを担当しています。

 

─新卒で入った会社はどんな会社でしたか?

金融総合会社で、クレジットカードや法人向け融資、リース、回収代行をやっている会社でした。

営業で入社したつもりだったのですが、なぜか潰れかけてるクレジットカードの販促担当に配属されました(笑)

しかも、1年後に黒字にできなければ廃部の危機だったんですよ。その部署で、最初の3年はクレジットカードの発行や、利用頻度を上げるための施策をWebを使って行い、その後、異動でリース営業を3年弱担当しました。

 

─あら、新卒なのにいきなり大変な部署に配属されてしまったんですね(笑)仕事は楽しかったですか?

はい、楽しかったです。

 

─どんなことが楽しかったですか?

自分がカードを持って利用者になって、もっとこうしたら良いという利用者目線を知り、それをキャンペーンにしたり、会報誌の内容を変えたりしてたんです。

自分が改善点だと思っているところを自分の手で変えられるところに、すごくやりがいを感じました。

その結果、顧客の利用金額が上がったり、解約率が下がったことなど、目に見えた結果が出たのは、すごく楽しかったですね。

 

営業は数字を追って達成する快感も、もちろんあったのですが、それ以上に営業活動そのものが楽しかったです。

担当者ひとりひとりに合わせた営業をすることにやりがいを感じていました。

数字が取れなかったとしても、相手に合わせて営業パターンやコミュニケーションパターンを見つけて、変えていくことが、すごく楽しかったです。その人を攻略することで、新しいことにチャレンジできるのが楽しいなと思っていました。

 

─営業の人は、よく「ゲームを攻略する感じ」というのですが、そんな感じですか?

そう!まさにそんな感じです

 

入社2年目で社長賞。でも、それが転職を考えるにきっかけに・・

─では、とても充実していたんですね。そんなに楽しい仕事だったのに、どうして転職を?

仕事はすごく楽しかったんです。でも、自分のキャリアをふと考えた時に、この会社で自分の成長のためにできることは?と考えたんですね。

前職は規模の大きな会社で、すごく守られていて、居心地も良く楽しかったんです。でも、若気のいたりかもしれないけれど、もっと小さな会社で揉まれた方がいいかも?と考えたんです。

 

─その場にとどまることが嫌だったんですか?

実は、営業2年目で社長賞をもらったんです。

元々、人が入れ替わらない会社だったし、社長賞をもらったこともあって、周りがちやほやしてくれたんですけど・・・

それが居心地が悪くなってしまったんです。私としては、ちやほやされるよりも、厳しいことを言ってほしかったなと。

でも、みんな優しい人ばかりで、なかなか厳しいことを言ってくれるような環境ではありませんでした。

それはそれで居心地が良かったけれど、自分のキャリアを考えた時、このままではダメだと思いました。それが転職を考えた理由です。

 

─転職するにあたり、どんな会社を探したんですか?

1から会社を作っていくようなところに入りたいと思いました。

今の会社は、人数が5060名程度だったんですね。

しかも、30年間続いている会社なのに制度も整っていなくて、まだまだ伸びしろがあると感じたことが大きかったです。

それに、前職では無形の商材を扱っていたので、自分の営業スタイルを広げるために有形商材を扱うのも幅を広げるためには良いなと思って入社を決めました。

 

自分のスキルアップだけではなく、「会社を一緒に作っていけるところ」という軸で探していたので、今の会社はそれにマッチしていたんです。

 

チャレンジできる環境を求めて転職したけれど・・・

─Mさんにとってのキャリアって、どんなイメージですか?

当時は、仕事でどこまでできるか、仕事でどこまで偉くなれるかを考えていました。

でも今は、仕事だけじゃなくて、人生全部がキャリアだと思っています。自分がやってきたこと築いてきたことすべて。自分の足跡っていう感じかなぁ・・

 

─なるほど。では、キャリアを「仕事」という狭い範囲に限ると、偉くなるとか認められるということが優先度が高い?

うーん・・

偉くなることや認められることはやりたいことをやるための過程です。私は、同じことをずっとしているのは嫌なんですね。常に新しいことにチャレンジしたい。

 

偉くなると見える範囲が広くなりますよね。組織の中で、新しいことや大きいことにチャレンジするには、偉くなる必要があると思っているので、偉くなりたい、認められたいと思っています。

 

─先程から「チャレンジ」という言葉がよく出ていますが、Mさんにとって「チャレンジ」ってどんなものですか?

感情としてはワクワクした感覚になりますね。

自分の中では、新しいスキルを身につけるだけじゃなくて、新しい自分を知ることだと思っています。新しいことに触れることで、自分がどう感じるのか、自分を発見することです。

 

─会社の仕事には守りの仕事もあるけれど、もし、守りに回ってと言われたら苦痛?

いや、苦痛じゃないですよ。

守る側でも守り方のレベルをあげられると思っているので。攻めだけじゃなくてサポート業務も好き。

 

─どこまでいっても「チャレンジ」したいんですね(笑)

はい。チャレンジの種類は違っても、どこにいても、何をしていてもチャレンジしたい。

常に自分のいる場所を改善していきたいし、周りにもそう思って欲しい。

 

─チャレンジたい、揉まれたいという気持ちで今の会社に転職して、思い通りでしたか?

残念ながら、全く違います(苦笑)

 

─えっ?!どんなところが、いちばん、夢見てたものと違いましたか?

大まかに言うと“人”ですね。色々期待しすぎていました。

前職は縦割り横割りで仕事が整理されていたけど、現職は全く整理されていませんでした。中小企業で仕事が整理されていないということは、周りの人が色々な業務を知っていて、未熟な私にビシバシ指導してくださると思っていたんです。

が、現実はそんなこともなかったです(苦笑)

 

あとは、人間関係の立ち回りに苦労しました。

前職では、自分が思ったことは相手にどんどん伝えて、積極的にやっていくのが良いことだと思っていましたでも、現職ではそれを望まない人がいたんです。

 

何も決まっていないなら、もっと自由に動けると思っていたけれど、整備されていないからこそ、周りを巻き込まないと思う方向に進まない事に気づきました。

1年目は、決まっていない中で動くことの難しさを痛感しましたね。

 

─確かに決まっていない中で動くのは難しいですよね。前職では、敢えて巻き込もうとしなくても良かったということですか?

前職はメンバーが好き勝手やっても、課長がまとめてくれていたので、何となくチームがまとまっていたんです。

もちろん今も課長はいるけれど、完全にプレイングマネージャー。そうなると、自分のことだけやっていれば、あとは課長がまとめてくれる・・とうわけにはいかないんですよね。

自分のことだけやっていればよかった前の会社とは、そこが大きなギャップでした。

 

 

まずは日頃のコミュニケーションから。“あなたを頼りにしています”とアピール攻撃!

─それはかなりのギャップですよね。そのギャップを解消するためにどんな工夫をしたのですか?

入社した時、年齢は真ん中だったけど、年次は一番下ですよね。だから、自分が分かっていることでも、相手を頼ったり、相手の意見を乞うことからコミュニケーションをスタートさせました。周りを頼りにしているとアピールしたんです。

 

─そのアピールで何か変わりましたか?

人から情報がもらえるようになったり、声をかけてもらえるようになったりしました。

本当は毎日誰かとお昼に行ったり、アフター5に付き合ったりするのは、あまり好まないけれど、最初は必要だと思ったので、できる限り付き合うようにしていましたね。

 

でも、最初は受け入れてくれる人もいれば、自分が中心にいたい人からはよく思われてなかったこともありました。媚びているとか鬱陶しいとか・・・

ただ、媚びるためにやっているわけじゃないことを分かってもらうために、継続して相手に聞きに行ったり頼ったりして、コミュニケーションを重ねたところ、少しずつ心を開いてくれましたね。

 

しつこい営業が功を奏したと思っています(笑)

 

─さすが!コミュニケーションが取れるようになって、仕事のやりやすさや楽しさは変わりました?

やりやすさは変わりましたね。

でも、私の仕事が営業から企画に変わった時に、ギクシャクしはじめてしまったんです。

 


こまめにコミュニケーションを取ることで、転職先でも少しずつ仕事がやりやすくなったのに、Mさんの仕事が変わったことで、またギクシャクすることに。

 

Mさんが、このあとどんな取り組みをしていったのか、後編でお届けします。

やっぱりキーワードは『チャレンジ』でした。