
週末はあるワークショップに参加していました。
私自身、途中ブランクを挟みつつ、3年ぐらい学んでいるのですが、やればやるほど興味がつきないのです。
どうしてそう感じるのかな?と考えると、
- 自分自身の思い込みを知れば知るほど、生きることが楽になる
- 自分自身を知れば知るほど、他者との違いが明らかになって、結果的に他者を知ることにつながる
この2つかな。
「自分自身を知る」ことって、仕事をしていく上で、ものすごく大事だと感じるのです。
よく「他者を理解しましょう」とか「自分と相手の価値感は違うことを理解しましょう」って言いますよね。
でも、自分自身のことが分からないのに、他者のことは理解できないと思うのです。
理解できてるよ!と思う方もいるかもしれないけれど、それは「自分」というフィルターを通しての理解であって、相手をそのまま理解しているわけではないはずです。
だから相手との感情の行き違いや価値感の相違による対立が起こったりするんじゃないかな。
私は、単発セッションではない限り、クライアントには「自分を知る」ということをまずやってもらうのですが、それも、自分を知らなければ何も始まらないという考えから。
自分自身を知るって、ある意味で生きている間、ずーっと抱え続けるお題だとも思うのですが、少しずつでも知ることに意味があると思っています。
自分自身の思い込みを知れば知るほど、生きるのが楽になる
「生きるのが楽」というと、少し大げさに思う人もいるかもしれませんね。
もう少し、私自身の仕事に寄せて言うと「自分が失敗するパターンが分かる」「人間関係が楽になる」って言う感じかな。
私自身、これはとても実感しているし、クライアントからも
今まで悩んでいた人との関係が変わって、楽になってきた
自分がどんな時にどんな反応しやすいかが分かるので、「ああ、そうか」と思えるようになってきた
という話を聞きます。
人は誰しも自分の中に思い込みを持っています。
色めがねみたいなイメージね。
青い色めがねをかけている人は、物事が青く見えるし、赤い色めがねをかけている人は、物事が赤く見えます。
同じ物を見ているはずなのに、違った色に見えるんですよね。
でも、自分が青いめがねをかけていることを知らなければ、他の人も物事が青く見えるはず、青く見えるのが当たり前だと思ってしまうんですね。
だから、相手が「いや、これは赤だ!」と言うと、「なんで?どうして私には青く見えるんだろう」と悩んだり、「それは赤じゃない!青だ」と相手を責めたりするのです。
もし、自分が青いめがねをかけていることを知っていたらどうでしょう。
「そうか、私は青いめがねをかけているから青く見えるんだな」と分かりますよね。
であれば、赤く見えないことに思い悩む必要もないし、「これは青だ!」と相手を責める必要もなくなります。
自分の思い込みを知るということは、自分が何色のめがねをかけて、物事を見ているかを知ることです。
例えば、私のたくさんある思い込みのひとつは、「人の期待に答えなければ、私には価値がない」です。
「人の期待に答えなければ、私には価値がない」という思い込みを持っている私は、自分自身を犠牲にしても、人の期待に答えようとします。
ワーカーホリックで心身を壊した時には、まさにこの状態でしたね。
当時は、「人の期待に答えることが当たり前」だと思っていたし、それは自分が好きでやっているのだと思っていたのです。
いま考えれば、「好きだから」というよりも「価値がないと思われるのはイヤ」だったからなんですよね。
今でも、この思い込みを手放せたわけではありません。
ただ、自分が「自分を犠牲にしても相手の期待に答えたい」という思い込みを持っているのを知っているので、一旦立ち止まって考えることができるようになったし、もし、期待に答えようと行動を始めたとしても、途中でストップをかけることが出来るようになりました。
私にとっては、この差は大きいです。
思い込みを持つことで自分を守ってきた部分もあるので、その事自体を責める必要は全くないですよ。
思い込みゼロの人は、余程の高尚(ブッタとかキリストとか)でなければいないと思うし、人それぞれ、色んな思い込みを持っています。
ただ、「知る」ことで楽になることがあるなら、「知った」方がいいよねということです。
自分自身を知れば知るほど、他者との違いが明らかになって、結果的に他者を知ることにつながる
自分を知っていくと、他の人との違いがどんどん明らかになっていきます。
さっき例にあげた「自分を犠牲にしても相手の期待に答えたい」も、きっと分かる人と分からない人がいると思います。
私にとっては当たり前だから、他の人にとっても当たり前だと思いこんじゃうのね。
だから、「相手の期待に答えない人」に対して、「なんで期待に答えようとしないの?信じられない!」と怒っていましたね。
いや、周りの方が、「信じられない!!!」ですよね、きっと。
でも、それが自分にとっての「思い込み」だと知ると、あれ?他の人はどうなんだろうって考えるんです。
私にとって、「自分を犠牲にしても相手の期待に答える」は当たり前だけど、あなたはどう?って聞くこともできます。
「そうだね」という人もいれば、「私には全然分からない」という人もいます。
そこで、「そうか。それが当たり前じゃない人もいるんだ!」と気付くことができるわけです。
気づいたら、「えっ?だったら、そういう時はどうするの?」とさらに質問することもできますね。
「できる範囲でやるよ」
「そもそも、そんなのは断るよ」
などの答えが聞けたら、「そうか、そういう捉え方もあるんだ。この捉え方を私も取り入れてみようかな」と新たな視点を持つことができます。
それに、自分とは全く異なる思い込みを持った上司や同僚に対しても、「あぁ、そうか。私にはないけど、あの人はこういう思い込みを持っているのかもしれない」と少しずつ気づけるようになっていきます。
私のクライアントは、これで上司の攻略法が分かって人間関係が楽になってきたそうですよ。
こうやって、人は成長していくし、豊かになっていくのだと思うのです。(技術的なスキルアップは、また別の話)
スキルアップや成長というと、つい技術的なものや資格に走りがちですが、人として成長していくっていうこともすごく大事。
ぜひ、この機会に考えてみてくださいね。