
もうすぐ国家資格キャリアコンサルタント&2級キャリア・コンサルティング技能士の試験ですね。
受験される方は一生懸命、試験勉強に取り組んでいる頃ですよね。
私は「キャリコン資格取得」に特化したサービスは提供していないのだけれど、2級保持者ということと、実務をやっているということもあってか、個別に実技試験対策を頼まれることも。
今回の試験に向けても、何名かの方から
- ロールプレイングの相手をして欲しい
- 実際にどうやってキャリアコンサルをやっているのか知りたいので、ロールプレイングでキャリコン役をやって欲しい
- 論述のチェックをして欲しい
とお願いされました。
体系立てて教えられるわけではないし、いつも私が実務でやっている方法しか伝えられないと断った上で、それでもいいよという方のみ依頼をお引き受けしています。
でね、ロールプレイングの相手をしていると、
「それだと相談者をかえって不安にさせちゃうよ??」
「それだと相談者が心を閉じちゃうよ?」
と感じることも。
クライアントとの相性があるとはいえ、キャリアコンサルで相談者を不安にさせたり、心を閉じさせちゃうのは、避けなければいけないですよね。
しかもそれが、キャリアコンサルタントのちょっとしたクセだったら、なおさらもったいない。
私自身の自戒も込めて、どんな時に不安にさせたり、心を閉じさせちゃう可能性があるのか、書いてみたいと思います。
声が小さくて聞き取れない
意外と多いのが、声が小さくて聞き取れない人。
きっと緊張しちゃうのだと思います。
だけどロールプレイングの時点で声が小さいってことは、本番になるともっと聞き取りづらくなるはず。
そして試験に合格して、実際のクライアントを目の前にしたら、もっともっと聞き取りづらくなっちゃうんじゃないかな。
最初から声が小さいというより、語尾に向かってどんどん声が小さくなってしまうの。
「この質問は正解なのかな?」
「クライアントは何と答えるんだろう?」
「あれ?クライアントの顔がどんどん険しくなってきた」
質問しながら、こんな事を考えるから、自分がした質問に自信が持てなくて声が小さくなるのだと思います。
でもね、キャリアコンサルタントが自信なさげに質問したら、クライアントは困っちゃいますよね。
「えっ?この人、プロじゃないの?」
「この人に相談したのは間違いだったのかな?」
不安に思うはずです。
「この質問をした方がいい!」と思ったんでしょ?
だったら声が小さくて聞き取れなくなるより、最後まで言い切った方がよいと私は思います。
声が高すぎる、あるいは低すぎる
これも緊張からくるものかもしれませんが、声が上ずって高すぎる人も多いです。
相談にくるクライアントは不安や怒りなど、色んな感情を抱えています。
キャリアコンサルタントは、クライアントの不安や怒りを受け止めつつ、落ち着いてもらうことも大事だと思うのです。
そんな時、キャリアコンサルタントの声が高すぎると、残念ながら気持ちを落ち着かせることはできません。
普段から声が高めな人、緊張すると声が上ずってしまう人は、自分が思うよりも、もうワントーン低めの声で話すぐらいでちょうど良いかもしれません。
これは自分の声を録音して聞いてみると、よく分かるはず。
逆に低すぎる声も威圧感を与えます。
相談に来ることそのものに、多大な勇気を振り絞っているクライアントもいます。
そんな人に威圧感を与えたら・・・
心は開いてもらえませんよね。
高すぎず低すぎず、相手を安心させる声で話すって、すごく大事なことなんですよ。
ロールプレイングを録音して、内容を確認する人は多いけれど、ぜひ自分が出している「声」そのものにも意識を向けてくださいね。
畳み掛けるように質問される
これはロールプレイングをしていて・・ではなく、実際に私が出会ったコンサルタントの話です。
とにかく畳み掛けるように質問してくるのです。
「どうしてですか?」
「なんでそう思ったのですか?」
「それって◯◯じゃないですか?」
正直に言って、責められているようで怖い(笑)
コンサルタントに相手を責めようという気持ちは、おそらく無いはずなんです。
だけど矢継ぎ早に質問されたり、グイグイとこらえると本当に怖い。
特に初対面でこれをやられると、私なら確実に心を閉ざします。
矢継ぎ早に質問しちゃうのには2つのパターンがあると思っていて。
その1つは、実は私もやってしまいがちなんです。
それは「ここが問題の本質だから、突っ込んだほうが良いだろうな」と思った時。
ここがポイントとわかるからこそ、つい急いでしまうんですね。
自分が他のコンサルタントから、矢継ぎ早に質問されて毎回怒られているようなイヤな気持ちになるので、自分もやらないように気をつけるようになりました(笑)
反面教師です。
そしてもうひとつのパターンは、「間」に耐えられないこと。
これも自信のなさの表れなのですが、とにかく待てない。
質問して、クライアントが黙ってしまうと、とにかく焦って自分が喋ってしまう。
おそらく養成講座などでも「間を恐れない」とか「沈黙を恐れない」とか言われていると思いますが、やっぱり苦手な人が多いですね。
自分が思っている以上に「間」が空いても絶対に大丈夫!
コンサルタントが「間が空いている」ことに焦りを感じていると、その空気は絶対にクライアントに伝わります。
クライアントが焦れば焦るほど、答えは出てこなくなるし、不安も増えていきますよね。
だから沈黙に耐える練習は、絶対にしておいた方がいいと思いますよ。
ロールプレイングの「内容」にばかり意識を向けない
ロールプレイングを録音してチェックする人は多いと思います。
自分のクセが分かるから、とっても有効な方法ですよね。
だかど録音してチェックしているのが、「内容」ばかりだとしたら、とてももったいないです。
私はキャリアコンサルは全身でするものだと思っています。
コンサルタントの表情や身だしなみ、ジェスチャー、声のトーン、話し方、すべてがクライアントの信頼を得ることにつながるし、逆に不信感にもつながるもの。
録音では表情や身だしなみ、ジェスチャーはチェックできないけれど、声のトーンや話し方はチェックできますよね。
特に声は、思っている以上にクライアントの印象に残るもの。
せっかく録音するのであれば、ぜひ自分がどんな声でクライアントに対しているのかもチェックしてくださいね。
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