
5月は転職のご相談を受けることが多かったな。
この記事でも書きましたが、私は基本的に積極的に転職を勧めることも、逆に反対することもありません。
ただ、転職に夢を見すぎている人には、現実を知ってもらうようにはしています。
転職をしたらすべてがバラ色、悩みは全部解決すると思っている人も多いようですが、それはただの妄想だし、そんなことはありません。
転職したらすべてがバラ色だと思っている転職して、やっぱり違った・・となる人、すごく多いんですよ。
大切なのは、転職するかどうかではなくて、自分が抱えている問題の本質はどこで、そのためにどうしなければいけないか?ですよ。
今の会社で出来ることは全部やった?
先日、転職のご相談にいらしたクライアントとこんな会話をしました。

◯◯という理由で転職をしたいんです

それは、どうしても今の会社では達成できない?

多分、無理です。前例がありません

会社に交渉してみた?

してません

もし、会社が認めてくれたら辞めなくてもいいの?

はい

だったら、まずは会社と交渉だよね
この会話は特別でも何でもなく、転職相談のクライアントとよくする会話。
もうこんな会社にはいたくない!って言う人は、ごく稀なのです。
今の会社で不満が解消されるなら、そのまま続けたいと思っている人がとても多い。
そして、そんな人に「会社と交渉した?」と聞くと、たいてい「していません」と答えます。「なぜ?」と聞くと、「無理だから」「前例がないから」と答えるんですね。
でも、「前例がない=これからも無理」ということではないですよね。
もしかしたら、あなたが交渉することによって、会社の前例が変わるかもしれないわけです。
言ってみなければ分かりません。
もし言ってみた結果、やっぱり認められなかったとしても、「あぁ、やっぱりな」で終わりますよね。
それを「無理だ」「前例がない」で終わらせてしまうのは、もったいないです。
転職そのものに良い、悪いはないけれど、しなくて良い転職なら、わざわざしなくてもいいんじゃない?
だから、まずは今の会社で出来ることは全部やったのか?
無理とか、無駄とか前例がないとかで、やらずに終わらせていることはないか?
それを考えてみてください。
やることをやってから、転職を考えても遅くはないですよ。
本当の問題はどこにあるのか分からなければ、同じことを繰り返す
短期間で転職を繰り返す人っていますよね。
私もそんな時期がありましたので、人のことは言えません。
そういう人は、本当の問題がどこにあるのかに気づいていないことが多いのです。
「今の会社がイヤだ!きっと他の会社に移ったら、今までのことはリセットされるに違いない」
残念ながら、そうは問屋がおろしません。
解決していない問題は、どこまでもついて回ります。そのことに気づかないから、「あれ?ここも違った」「やっぱりこっちかもしれない」と短期間で転職を繰り返すことになるわけです。
今がいくら売り手市場とは言え、短期間で転職を繰り返せば、どんどん転職難易度はあがります。
そして、今の売り手市場がいつまで続くかも分かりません。売り手市場でも転職難易度があがっているなら、買い手市場になったら・・言わずもがなですよね。
転職したい!と思ったら、「なぜ?」を考えることが大事
なぜ、転職したいんだろう?
それは、転職しないと解決しないことなんだろうか?
転職すれば、本当に解決するのだろうか?
自分がやれることはないのだろうか?
本当に会社だけが悪いんだろうか?
自分自身の物事の捉え方を変えることで、うまくいくことはないのか?
一度、じっくりと考えることをオススメします。
そして、「やっぱり転職することが一番良い」と感じるなら、その時に転職活動を始めたら良いのです。
転職は働く人にとっての権利です。
新しい環境でどんどんチャレンジすることは、良いことだとも思います。
でも、転職をユートピアか何かだと思っているなら、それは違いますよ。
こんなはずじゃなかった・・とならないためにも、自分がなぜ転職したいのか、それは転職しないと解決しないことなのかは、しっかり考えてくださいね。
どうしたら良いのか迷い続けている人は、いつでも相談にいらしてください。