

SNSの投稿を見ていると、よく目にするのがセミナーや勉強会に出て
「〜に気づきました」
「勉強になりました」
「目からウロコがポロポロ落ちました」
という感想記事。
感想記事じゃないけれど、やたらと「〜に気づきました」「〜が降りてきました」「受け取る準備が出来ました」って言う人も多いよね。
こんなに気付いて勉強になって、受け取る準備も出来ているのに、不思議なことに、この手の人が成長して前に進んだ・・という話はあんまり聞いたことがありません。
いつ見ても、「気づきました」「勉強になりました」って言っているんです。
どうして、こんな風になってしまうのでしょう?
気付くことと出来ること、変わることは全く違う
以前、noteでこんな記事を書きました。
このパッカーン狂想曲も一緒なんだけれど、気付くことそのものは、とっても大事です。
そもそも、気付かなければ、行動することも何かを変えることも出来ませんから。
でも、気付くことと出来ること、変えることは全く違います。
気付くは、今まで意識を向けていなかったものに、意識を向けるってこと。
意識を向けただけで、何かが出来たり変わったりはしませんよね?
もし、出来る人がいたら、それはエスパーか何かでしょう(笑)
本来、気付いた後にそれをどうするのか?はセットで考えるものだと思うのです。
「気付いて行動する」もあるし、「気付いたけれど行動しない」という選択肢もありますよね。
これは、どっちが良くてどっちが悪いというわけではなく、それこそどっちでもいい。
「行動する」と決めて実際に行動した。
あるいは、「行動しない」と決めて実際に「行動しない」という行動をした。(日本語として変だけれど、ニュアンスは伝わるかな?)
大事なのは、気付いたままにしないということなんですよね。
「気付いた」「勉強になった」って言ってる自分に酔っているだけじゃない?
自分が変わるきっかけが欲しい、自分が目指すものを手に入れたいと思ったら、気付いたあとは行動しますよね。
今でこそ、こんなに偉そうなことを書いている私ですが、ほんの1年半ほど前までは、まさに「気づきました」「勉強になりました」と言ってばかりいる、残念な人でした。
その時の自分を振り返って考えてみると、単に自分自身に酔っていただけなんです。
こんなにたくさんのことに気づけた私ってすごい(`・ー・´)
こんなに学んだなんて、私って勉強熱心(*´∀`*)
そして、それをSNSで吹聴したかっただけ・・・
だって、「気づきました」「勉強になりました」「〜が降りてきました」って言っている人の投稿をよーく読むと、やっぱり自分に酔っている人が多いもの。
でね、そうやってSNSで投稿すると、「すごいですね」「さすがです」「これから、どんどん手の届かない人になりますね」などと言う、社交辞令のコメントが入るので、ますます酔いたくなるんですよ。
社交辞令が渦巻くSNSの世界って怖いわーーー
もっと怖いのは、本人は“自分が酔っているだけ”ということに気付いていないこと。
当時の私を振り返ってみても、全然気付いていなかったですね。
身近に「ねぇ、いつまで酔ってるの?いい加減、気付いたら?」と言ってくれる友人、知人がいれば良いですが、社交辞令のコミュニティしかなければ、自分で気付くしか、そこから抜ける方法はありません。
「〜に気づきました」
「勉強になりました」
に酔えば酔うほど、成長どころか、どんどん後退していきますからね!
なぜなら、現状維持は現状維持じゃなくて緩やかな後退ですから。
いや、この変化の早い時代だと、あっという間に周回遅れになりますよ。
気付いた、勉強になったなら、具体的に何をするの?
管理職時代、部下から「勉強になりました」って言われることがよくあったのね。
そんな時、こう聞いてました。
「だったら、これからは具体的にどうするの?」
自分自身が浮かれポンチだった頃は、すっかり忘れていましたが、「具体的にどうするの?」が実は一番大事なんです。
気付いたこと、勉強になったことがあるなら、それを実践しないと意味はないよね?
もし、出席したセミナーや勉強会が、お値段ほどの価値がなかった、もしくは思っていたのと違ったのであれば、同じような失敗をしないために、次は、セミナーや勉強会の内容をよく吟味して参加する・・ということもあるかもしれないね。
それも具体的な行動です。
過去の自分を棚に上げて言ってしまうけれど、自分がサービスを受けようと思っている人が、いつもいつも
「気づきました」
「勉強になりました」
ばかり言っているなら、疑ってみた方がいいです。
3ヶ月前、半年前、1年前はどんな発言をしているのか、遡って確認してみてください。
前進しているな、成長しているなということが感じられるなら良いけれど、やっぱり「気づきました」「勉強になりました」ばかり言っているなら、全く成長していないってこと。
そして、そういう人はこの先もきっと「気づきました」「勉強しました」と言い続ける人です。
もし、昔の私と同じように、「気づきました」「勉強しました」と言ってばかりいるなら、ここで気付いて!!!!
その発言は「私は、何も成長していません」って公言しているのと一緒。
気付くこと、学ぶこと、成長したいと思うこと、それ自体は必要なことです。
だからこそ、今度はそれを「徹底的に活かす」方向に意識を向けてください。
それをやり始めると、実は次から次へとセミナーや勉強会に出る時間も、余裕もなくなりますよ。
だって、中身が濃いセミナーや勉強会なら、それを自分の力にできるまでに、一定の時間はかかりますから。
会社員の人であっても、起業している人でも、学びに自分の時間やお金を使うなら、無駄にしない使い方をしていきましょう。