
スキルアップするためにはどんなことを勉強すればいいですか?
転職で有利な資格って何ですか?
というのも定番の質問
資格を取らなきゃ!新しいスキルを身に着けなくちゃ!と焦っている人ほど、今、自分が持っている強みやアピールポイントに気が付いていない
まずは、自分がすでに持っているものを自覚することのほうが先ですよ
自分の強みは当たり前の中にある
クライアントさんとセッションしている時、私はしょっちゅう
「それ、◯◯さんの強みだね。そこを伸ばすといいよ」という話をします。

それ、◯◯さんの強みだね。そこを伸ばしていこうよ

えっ?

自分では強みだと思っていなかった?

はい。だって、こんなの普通ですよね?

でも、それが出来なくて困っている人、見たことない?

あっ、あります!

でしょ?◯◯さんにとっては当たり前でも、それが出来なくて困っている人がいる。ということは、それは◯◯さんの強みってことだよね

確かに!ずっと当たり前だと思っていたから、全然意識したことありませんでした
この会話、実はほぼ全てのクライアントさんとしているんです
クライアントだけではなく、人事面談をしていた頃も、同じ会話をしていました
それぐらい、皆さん自分の強みに気付いていないんですね
これってすごくもったいないことです
自分が当たり前と思っていることは、誰かの当たり前じゃない
まずは、ここに気付くことが大事です
新しい何かを身につけるより開放の窓を広げること
この図を知っている人も多いかもしれません
自己分析でよく使われる「ジョハリの窓」です
「自分らしく働きたい」「自分の強みを活かしたい」と思うなら、開放の窓を広げること
開放の窓は、他人も自分も「強み」だと認識している部分です
仕事って一人では出来ません
会社で新しいプロジェクトを始める時、
「そうだ、あの人はこんな強みがあったな」
「この強みをもっと活かしてもらうには、このプロジェクトに参加してもらうといいかも」
こう思ってもらえれば、新しいチャンスが掴めますね
自分は会社員じゃなくてフリーだから関係ない・・というのも違いますよ
フリーであっても、どんな仕事をしていても、たった一人で成り立つ仕事はありません。そもそも、買ってくれる人がいないと、ビジネスは成り立たないからね
「開放の窓を広げる」というと、新しいことを身に付けて、それをアピールすることと捉えがちだけど、違います
開放の窓を広げるには、「秘密の窓」と「盲点の窓」を「開放の窓」にすることです
秘密の窓を開放の窓にするには、自分のことをどんどん伝えること
自分のことを分かってもらえないのは当たり前
私のクライアントさんも私自身もそうなのですが、自分のことを伝えることが苦手という人、多いですよね
「言わなくても、見ていれば分かるよね」と思ってしまうのです
上司が全然、私の良さを分かってくれない
と感じている人、口ぐせになっている人いませんか?
フリーの人なら、「これぐらい私だって出来るのに、全然伝わらない」かな。どちらにしろ、「口に出さなくても(アピールしなくても)周りが自分の良さを分かってくれて当たり前」と思っています
これは、大きな間違い!
人は、自分や自分にとって、すごく大切な人以外に対して興味なんて、そもそも持たないもの
自分に置き換えて考えてみてください
会社の同僚にそんなに興味ありますか?いつも行くお店の店員さんのこと、そんなに考えますか?興味ないし、考えないですよね
だから、「言わなくても分かるはず」はとっても自分勝手な考え方です
チャンスを掴む人は、必ず自分のことを相手に伝えている
自分はこんなことをしてみたい
自分はこんなことが得意である
それは、自分から積極的に伝えなければ、相手には伝わりません
しかも、1回や2回伝えたぐらいじゃ、伝わらないことも多いです。もし、「あの人はいつもチャンスをもらっている」「あの人はいつも良い思いをしている」と思う人がいるなら、よく観察してみてください
その人は、きっと何度も何度も、相手に伝わるまで自分のことを伝えているはずです
私が以前働いていた会社で、「自分はこういうことがやりたい」「自分はこんなことが出来る」といい続けていた社員がいます
最初は生意気だって言われていたけれど、アピールを続けていたら、少しずつそれに関する仕事を任されるようになってきたんですね
「こういうことがやりたい」「こんなことが出来る」と言い続けていなかったら、チャンスは掴めなかったはず。
もちろん、いきなりその仕事を任されるわけではないので、アピールをしつつも、任された仕事や自分がやるべきことは、きっちり取り組んで信頼と実績を積み上げていましたよ
「秘密の窓」は自分は知っているけれど他人は知らないこと。知らないことには反応のしようがありません
まずは、”自分から相手に伝える”ことをしてみましょう
これなら、すぐに出来ますね
盲点の窓を開放の窓にするには、周りに聞いてみること
自分のことは自分がいちばん知らない
冒頭のクライアントさんと私の会話もそうですが、人って、自分のことを知っているようで知りません
”自分のことを一番知らないのは、自分である”
なんて言葉もあるぐらいです
自分のクセ、知っていますか?
自分の声がどんな風に相手に聞こえているか知っていますか?
自分がどんな表情を相手に見せているか知っていますか?
知らない人、多いんじゃないかな?
身近な人に「それ、クセだよね!」って言われて初めて気づくことありますよね
声もそうです
自分が聞いている声と他の人が聞いている声は違います
声を録音して初めて「うわっ、私ってこんな声をしていたんだ・・」と愕然とします
表情だって、自分では見えません
鏡を見る時は作った表情をしているはずですからね、素の表情とは違います
素の表情を如実にあらわしているのが、不意打ちで取られた写真じゃないでしょうか。だから私は写真を撮られるのが嫌いです(笑)
これと同じように自分の強みを自分が知らないということは、よくあることです
自分にとって当たり前、自分にとって普通だから、取り立てて意識することがない
とてももったいないことです
自分がどんなことを褒められるか振り返る
盲点の窓を開放の窓にするには、まず、自分のどんな点を褒められるのか振り返ってください
人の気持ちによく気付いてくれるよね
いつも笑顔で対応してくれて助かるよ
細かい仕事なのに正確にやってくれるね
改善点を見つけてくれるから助ってるよ
きっと色々と言われているはずです
「言われたことない」という人は、もう1回よーく考えてみて!自分で勝手に「これは褒め言葉じゃない」と排除している可能性もあるから!
褒められるポイントというと、「難しい顧客から契約をとった」「新規プロジェクトを成功させた」「難しい資格を取った」と派手な目立つことばかりを思い浮かべて、「私には何もない」と嘆く人が多いけれど、そうじゃないんですよ
自分が活かすべき強みって、実は自分が当たり前にやっていること
そちらの方が大事です
もし、今まで褒め言葉を「それは違う」と思って受け取ってこなかったなら、今日からその褒め言葉を素直に受け取りましょう
できれば、手帳でもスマホでもいいから、記録をとっておくといいですよ
転職を考えるときも、上司と何かの交渉をする時も、その褒められポイントは必ず役に立ちますから
第三者に自分の良さを聞いてみる
分からないことは聞いてみればいい!ということで、第三者に自分の良さを聞いてみるのがオススメです
それは、私のようなコンサルやカウンセラーに聞いてみるのもいいし、友だちや同僚などの身近な人に聞いてみるのでもいいです
起業塾の中には、「Facebookで自分の強みや良さを聞く」という宿題をだしているところもありますね
私はSNSでしか繋がっていない人に、「私の強みはどこですか?」と聞くより、リアルで聞くことをオススメします
SNSであっても本音で語っているなら良いのですが、そうでない場合は、通り一遍のコメントや、トンチンカンなコメントが入ることもありますから
でも、いきなり「私の強みってどこかな?なんて聞けない」という人もいるかもしれませんね
そういう場合は、まず、自分が相手の良さを見つけて褒めるんです
同僚でも、友だちでも、「◯◯さんのこういうところはいいね」って
人の良いところを見るクセをつけると、自分のこともプラスの視点で見られるようになります
それに、人は「お返しをしなくちゃ」という気持ちを持つので、褒めると相手からも褒めてもらえることが増えるのです
もちろん、相手を褒める時はお世辞やおべんちゃらはダメですよ
本当に感じたことを伝えてくださいね
新しいことを身につけるのは、自分の中にある強みを見つけて活かしてから
ここまで書いてきたように、自分の強みって実はすでに誰もが持っています
ただ、それに気づかず活かしていないだけです
それに気付かないと、どんどん新しいことを身に着けなくちゃと焦り、流行りのものに手を付け始めてしまいます
新しいことを身につけるなら、自分の強みをさらに強化するものでなければ、意味がありません
それは、強みそのものをレベルアップする方法もあるし、強みをより効果的に使うために、その周囲にある知識や経験を身につけるという方法もあります
いずれにしろ、元になる「強み」が何か分からなければ、強化のしようもありません
新しいことを身に着けなくちゃ・・と焦っているなら、まずは「盲点の窓」と「秘密の窓」を「開放の窓」にすることから始めてください
開放の窓を広げる方法、まだお伝えしたいことがあるのですが、少し長くなってしまったので、また改めて書きますね。