先週の日曜日、Twitterで知り合ったお友だちが大絶賛するインド映画、『バーフバリ〜王の凱旋〜完全版』を観てきました。

 

映画は、毎年公開される「劇場版名探偵コナン」ぐらいしか観ないのですが、『バーフバリ〜王の凱旋〜完全版』は時間を忘れさせるほど面白い映画でしたよ。

3時間という長丁場でしたが、全く飽きずにあっという間に時間が過ぎていました。

 

思わず、コナンの映画ですら買わないパンフレットを買ってしまったほど(笑)

お友だちが、あれほど絶賛していたのがよく分かったし、何度も観たくなる映画です。

 

バーフバリは、ひとことで言ってしまえば、遠い昔のインドの王宮を舞台とした、王位継承を巡る争いなのですが、そこには様々な登場人物がいて、今の企業にも通じるんじゃないかなと思ったのです。

 

普段は小説や映画は娯楽だと割り切っていて、それと仕事を絡めることはしませんし、できません。

でも、バーフバリは映画を観終わったときから、ブログに書きたいなぁと思ったんですよね。これもまた不思議。

 

優秀なリーダーだからといって、いつでも正しいとは限らない。

大国マヒシュマティ王国のシヴァガミは、国民から慕われ、尊敬される国母。

次の王様に指名していたバーフバリに、「統治する領土をを自分の目で見て回り、そこに住む人々を知ってこそ、立派な王になれる」と王宮を離れて旅をするように伝えます。

 

王族は民を守らなければいけない

そのためには、国がどんな状況なのか、どんな人たちが住んでいるかを知らなければいけない

 

高みから統治するのではなく、そこで暮らす人たちのための政治をしようとするって、当たり前のようで難しいことだと思うのです。

シヴァガミが国民から尊敬され、慕われるのがよく分かります。

 

「シヴァガミがすることは常に正しい。シヴァガミの言うことは絶対」だと、シヴァガミ本人も、国の誰しも思っていたと思うのですが、シヴァガミは大きな過ちを犯すんです。

 

その過ちが、その後のマヒシュマティ王国に大きな影を落とすことになるのですが・・・

もし、シヴァガミが「自分も間違うことがある」と認識していたら、悲劇は起こらなかったはずなのです。(もちろん、それでは映画にはならないのですが)

 

これって、企業にも当てはまりますよね。

 

「この人の言うことなら絶対に大丈夫」

「この人についていけば間違いない」

 

カリスマ性のある優秀なリーダーが身近にいるなら、自分たちが思考停止に陥っていないか、特に注意が必要です。

「この人の言うことなら」と盲目的になってしまえば、仮にリーダーが間違ったことをしても、正すことはできなくなってしまいますよね。キラキラ起業女子の世界が、典型例ではないかな。

 

『優秀なリーダーだから間違わない』わけではありません。

『優秀なリーダーでも、間違うことはある』のです。

 

そして、カリスマ性があるリーダー本人も「自分は間違うことがある」と認識しておかないとダメですね。

 

自分が常に正しいと勘違いするから、誰かから「それは違うんじゃない?」と指摘された時に意地になるのです。

でも、その意地って必要ですか?それはプライドでも何でもなく、単なる高慢ですよね。

本当に優秀なリーダーほど、「それは違うんじゃない?」と言われた時に、謙虚に自分自身を振り返ることができるはずです。

 

正論は、時として人の感情を逆なでする

バーフバリの妻となるヒロイン、デーヴァセーナは才色兼備という言葉がぴったり。

クンタラ王国の王女であるデーヴァセーナは、自分の意思を持ち、相手が誰であれ臆することなく自分の意見を伝えられる強い女性。

 

シヴァガミの過ちが遠因となってクンタラ王国は滅ぼされ、デーヴァセーナ自身も25年もの長い間、幽閉されることになるのだけれど、その間も誇りを失わず、かつ「伝説の王女」として元クンタラ王国の戦士たちに慕われているのです。

 

デーヴァセーナの言うことは、常に正論です。

誰が聞いても正しい。

 

でも、その正しさゆえに、シヴァガミの感情を逆なでしてしまう。

これも、仕事をしているとよくあることですよね。言っている方は、自分が正しいことを言っていると分かっているから、相手を追い詰めてしまうのです。

 

『窮鼠猫を噛む』という言葉があるように、人は自分が攻撃されていると認識すれば、防御しようとします。

防御の仕方は、人によってそれぞれで、自分の殻に閉じこもって相手を拒絶する場合もあるし、相手に反撃する場合もある。

 

どちらにしろ、あまり良い状態ではないですよね。

私は、正論を言おうとする時ほど、相手への伝え方は気をつけなければいけないと思っています。

 

「なぜ、正しいことを言うのに、相手に気を使わなければいけないの?」と思う人もいますよね。

でも、自分が正しい!相手が間違っている!ということを知らしめたいなら、どんな伝え方をしても良いでしょうが、それって、何の解決にもならないのです。

 

自分が正しい、相手が間違っていると主張したところで、物事が好転しなければ、全然意味がないんじゃないかな。

好転しないどころか、相手が心を閉ざしてしまったり、反撃されたりしてしまったら、さらに状況は悪化するのではないかな。

 

相手を追い詰めて、相手の感情を逆なでしても、良いことはありません。

自分が正しいと思うことを伝えたい、自分が正しいと思うことをやりたいと思うときほど、相手に逃げ道を用意したり、相手が「ごめん」と言いやすい雰囲気を作ったりすることは大事だと思います。

 

周りにいる人が、自分の人格を作っていく

「その人がどんな人間かを見るには、周りにいる人を見ると良い」と言われますね。

類は友を呼ぶなんて言葉もあるぐらいですから。

 

私は基本的に「仕事を安易に辞めるのはオススメしない」派ですが、一緒に働く人たちが、自分自身の成長の妨げになると思うなら、この限りではありません。

仕事が面白くないとか、仕事にやりがいがないとかは、自分の心がけ次第で変化するものですが、周囲の人たちの人間性を変えることはできません。

 

キラキラ起業女子コミュニティにドップリ浸かると、そこでの常識が自分の常識になるように、どんな人たちと働くかは、とっても大事なことだと思うのです。

 

バーフバリから王位を奪い取り、暴君と呼ばれたバラーラデーヴァの周りにいたのは、自分の息子であるバラーラデーヴァに、王位を継承させなかったシヴァガミを恨んでいた父親と、バラーラデーヴァの言うことには逆らわないイエスマンばかり。

 

父親からは日夜、「このままでいいのか?本当はお前が王位を継ぐべきだ」と言われ続け、母親であるシヴァガミからは、罪悪感から必要以上に気を遣われ、バラーラデーヴァが間違ったことをしても、「それは違う」と忠告してくれるような人は誰もいない。

 

これでは誰のことも信用できないし、どんどん歪んでいってもおかしくないと思うのです。

実際、バラーラデーヴァは国王の座を奪われてからも、自分のことを信頼していたバーフバリを憎んでいましたから。

 

バラーラデーヴァのことを本気で心配して忠告してくれる人

バラーラデーヴァが、良き王となれるように一緒に考えてくれる人

 

こんな人が、彼の周りにいたら、きっと良い王様になったと思うのですよ。

そして、これは今の社会でも一緒ですよね。

 

あなたのの周りにいる人はどんな人ですか?

あなたが間違っていた時に、耳の痛いことをちゃんと言ってくれる人はいますか?

一緒に考えて行動してくれる人はいますか?

 

一度、振り返って考えてみてくださいね。

 

良きリーダーは、常に周りを巻き込みながら、自分ができることを精一杯する

物語の主人公であるバーフバリは、民衆から絶大な信頼を得ているのです。

最初は、何でそんなに信頼を得ているのか全然分からなかったのですが・・・

 

バーフバリは、どんな状況であっても相手のために常に自分ができることを精一杯やるんですよね。

 

バーフバリはシヴァガミの命令で、妻であるデーヴァセーナと一緒に王宮から追い出されて平民として暮らすことになるのだけれど、そこでも人望を集めるのです。

 

なぜ、人望を集めたかというと、彼が王族だったからではありません。

一緒に暮らす人たちのために溜池を作ったり、自分で設計した機械を作って、一緒に暮らす人たちの作業を効率化したり、自分の食べ物を子どもたちに分け与えたりしたから。

 

しかも、それを一人でやるのではなくて、必ず一緒に暮らす人たちに協力してもらいながら実行するんですよね。

 

もし、バーフバリが、何でも自分で決めて自分だけで実行していたら、こんなに人望を集められなかったのでは?と思います。

一緒に暮らす人たちを巻き込んだからこそ、人々はバーフバリの人柄に触れ、彼と一緒に自分たちの暮らしを作り上げることを望んだんじゃないのかな。

 

良きリーダーって、何でも一人でやる人ではないんですよね。

誰しもが持っている、「役にたちたい」「貢献したい」という気持ちを実現させることができる人が良いリーダーだと思うのです。

 

自分ひとりが目立ったり手柄をあげるのではなくて、一緒に働くメンバーの良さを引き出して、一緒に成果を出していく。

そうすれば、チームとしての力も、メンバーひとりひとりの力も伸びていきますよね。

 

そして、そんなチームのリーダーは、自然とメンバーに慕われていくのだと思います。

 

映画の中では、ちょっとずつボタンの掛け違いが起こって、それが結果として大きな悲劇に繋がっていくわけだけれど、これは仕事の場面でも当たり前のように起こります。

 

だからこそ、

  • 自分も相手も過信しない。
  • 思考停止にならずに考えるクセを持つ
  • 相手を正論で追い詰めない

これらが大事になってくるんじゃないかな。

 

マヒシュマティ王国も、この小さなボタンの掛け違いが起こらなければ、平和な良い国だったのだと思います。

色々書きましたが、映画はエンターテインメントとしても、とても優れていて本当に面白いのでオススメですよ。すでに上映が終了している映画館もあるようなので、気になる方はお早めに!