
2〜3年前から「1on1」という言葉をよく聞くようになり、本屋さんにも1on1関連の本がズラリと並んでいますよね。
まさにブームです。
その一方で
「1on1をやっても、メンバーの愚痴大会になるだけ」
「”1on1をやっている”という流行りに乗っかっているだけで時間の無駄」
という声を聞くこともあります。
私はメンバーとの信頼関係やチームの力を高めるために、1on1は有効な手法だと思っています。
だけど、うまくいかない、意味がないという声が出るのもわかるのです。
なぜなら「1on1をやればすべてがうまくいく」「1on1でメンバーから答えを引き出せば、必ずメンバーは成長するしチームも強くなる」というファンタジーを信じている人が多いから。
1on1はすべてを解決してくれる、すべての答えはメンバーの中にあり、それさえ引き出せば成長する…なんていうのは、単なる御伽噺、ファンタジーです。
メンバーの中に答えはあるかもしれないし、ないかもしれない
1on1とは、メンバーのための時間と言われますよね。
会社で「話の聴き方」や「質問の仕方」などの研修を受けた…という人もいるかもしれませんね。
でもすべての答えがメンバーの中にあって、それさえ引き出せばOKなんてことにはなりません。
なぜなら、知らないことは答えようがないからです。
例えばハンバーグを作った事がない人に、どれだけ質問しても、ハンバーグの作り方は出てきません。
ハンバーグの作り方が出てこないのは、ハンバーグの作り方を知らないからで、質問の仕方が悪いからではないですよね。
だとしたら、最初にやることはハンバーグの作り方を教えること。
当たり前だと思いますか?
でも1on1の場では、すっかり忘れ去られるのです。
「メンバーの中に答えはあるかもしれないし、ないかもしれない」
そう思うことが大切なんじゃないかな。
信頼関係が構築できれば、すべての問題は解決するという誤解
例えば人事制度が不平等で、あちこちから不満が出ているとします。
これはいくら1on1をしても解消されません。解消するには人事制度の見直しが必要です。
例えば営業戦略がうまくはまらず、売り上げが上がらないとします。
これだって1on1で解消することはありません。解消するには営業戦略の見直しが必要です。
対話をするから、1on1をするから問題が解決するわけじゃありません。
適切な対応をとるから問題が解決するのです。対話も1on1もそのためのひとつの方法でしかないのです。
会社全体でもチームという単位でも、問題にあった解決方法を取らないと、いつまでも解決しないのよ。
他社ではうまくいったからうまくいく…わけもない
これだけ複雑で、新型コロナのように想像もつかないことが起こる世の中で、「これだけやればうまくいく」なんて方法があるはずありません。
他社ではうまくいったから…も意味ないよね。
表面的な課題は一緒でも、会社ごとに文化も背景も違います。
昨日、「女性リーダーの「同じ経験をしたから、気持ちがよくわかる」に潜む落とし穴」という記事を書いたけれど、個人だけでなくチームや企業でも同じことだと思う。
いい加減、1on1絶対!みたいな風潮辞めませんか?
上手に活用すれば有用な仕組みも、活用方法を間違えたら負担を強いるだけになりますよ。
PS.
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PPS.
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